水無月の稽古茶事
初夏の爽やかな気候の中、稽古茶事を行いました。
今回の亭主はSさん。
当稽古場で初心から稽古を始め、茶道の魅力に引き込まれ、ついに亭主役を務める日がきました。
当日に備えた繰り返しの稽古はもちろん、全体の流れ・細かな動きなどを 予習・準備して挑みました。
料理の方は、微妙な季節で献立に少々悩みましたが、前日の準備では、皆さんてきぱきとした手さばきで下拵えを進めていきます。
大きさ・高さを揃えて切るのも大変な作業。
当日。お客様が揃うと、汲出しを。これから一気に水屋の忙しさは加速します。
席入り・挨拶に合わせて、折敷も整いました。
煮物椀は、水無月豆腐。
なめらかな仕上がりに、「えっ! 最初から手作りですか⁉」と、大好評。
手違いで、汁替えと煮物椀が重なってしまいましたが、亭主の「できたてのお熱いうちに召し上がっていただけるよう、早めにお持ちしました」、 客の「お腹がすいていたので、嬉しいです」との、主客双方の機転の良さに 感動。
生麩と長芋・オクラの炊き合わせ。
本当に針のような針生姜が、料理を引き立てます。
お菓子は、水牡丹。
涼しげな見た目と、爽やかなずんだ餡が好評でした。
今回は少人数の水屋のためか、懐石が少し長引いてしまい、初炭の下火が危うくなったのが反省点のひとつ。釜を上げたご亭主、一瞬フリーズしてしまったそうです💦
後座は気持ちを切り替えて、一盌一盌 丁寧に、美味しいお茶をふるまうことができました。
ご亭主は席中とても緊張したようですが、お客さまとの挨拶や会話を通して、心が落ち着いたと感想を話してくれました。主客のやりとりが、お茶事の楽しいところです。
皆さんそれぞれの役割のなかで、感動や課題を見つけてくれたようです。
ぜひ次回に繋げていきましょう!
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