初風炉
心地よい風を感じる季節になりました。
炉を塞ぎ、風炉の灰形を整え、改まった茶室に座ると、すっきりとした気持ちになります。
今年は春の訪れが早く、草花の開花も例年に比べて早いですね。
庭の花を籠に挿すと、一気に軽やかな雰囲気に。
半年ぶりの風炉は、まず薄茶から。
身体や道具の位置を確認しながら お稽古しましょう。
そしてお菓子は、端午の節句にあわせて、粽。
京都を中心に西日本で粽、東京を中心に東日本では柏餅を食することが多いとされています。
たしかにこの辺りでは、粽を扱っているお店は少ないように思います。
粽の由来は諸説ありますが、中国戦国時代の話をひとつ。
楚の政治家で詩人の屈原が、陰謀により泪羅の淵に身を投げて殉じたのが五月五日。
民衆は屈原を偲び、竹筒に米を入れて供物として水に投じるのですが、蛟竜に食べられてしまう。そこで 蛟竜の苦手な楝樹の葉に包み、魔よけに五色の糸で結んだ粽を作って投げ入れたのが、粽のはじまりとのことです。
行事にまつわるお菓子は、古くからの伝説や歴史などと結びつきが深いので、調べてみるとおもしろいですね。
由来を知り、古に思いを馳せながらいただくと、ひと味違って感じるかも。
0コメント