雨をよろこぶ
梅雨の季節で仕方ないとはいえ、雨続きの毎日には、少し憂鬱な気分になってしまいます。
そんな私のため息をよそに、雨の恵みを喜んでいるのは、庭の草花たちです。
松本に来たばかりの時には、庭木はあれど、草花は一本もなかった庭も、随分と賑やかになってきました。今は、初夏の色とりどりの花々が、目を楽しませてくれています。
花は茶室の中で、唯一「生命」を持つ とても大切な存在です。
稽古の朝には、花と相談しながら摘み取り、花入に挿します。
「珍しい花ではなく、庭や家の周辺で咲いている花を入れなさい」と教えてくれた先生がいました。確かに庭の花はみずみずしく、その地に根付いた生命力をたたえています。大切に育て、開いた花ですから、なおさら格別です。
ひと雨ひと雨、背を伸ばし、葉を広げる草花たちに力をもらいながら、私たちもお稽古がんばりましょう!
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